「水の子」

ボクノココロ

「水の子」

人は、最初に水の中に居た…

母の胎内――羊水という名の温かな海に浮かびながら

まだ言葉も持たぬ魂のまま音と鼓動だけを聞いていた。

羊水の塩分濃度は太古の海に似ているという…

私達は生物の進化の記憶を体の中に残している。

つまり私達は皆、海から来て、海の中で目覚め、陸に立つ前にもう一度、母という小さな海に包まれていた。

水から生まれた子――それが人間の始まりである。

羊水はただの液体ではない…

それは外界と胎児の間にある最初の「境界」であり、すべての衝撃を和らげ、すべての感覚を柔らかく包むクッションであり、また情報の海でもある。

母の声、心拍、振動…

水を通してそれらは、まだ未完成の身体に伝わる…

胎児は音を”聞く”よりも水の振動として”感じて”いたのです。

この水に満ちた時間は私達の無意識に深く根ざしている…

だからだろうか、心が疲れた時、人は風呂に浸かり波の音に耳をすまし涙という水を流す…

心理学では、出生体験を「原初の分離」と捉える…

水の中という全体性から引き剥がされ初めて空気の中で息をする…

それは即ち「個の目覚め」である。

だが完全に切り離された訳ではない。

私達は今も、70%以上が水で出来ている。

つまり母の海を内に抱えたまま生きているのです。

科学的に見れば水は極めて安定した分子でありながら極度に変化に富む…

液体であり、気体となり、氷にもなる…

外の条件に従順でありながら同時に圧倒的な影響力を持つ。

まるで人間の感情のように…

外界に合わせて形を変え心の温度によって凍り付き、あるいは溶けて涙になる…

その柔軟さと繊細さは「防衛機制」や「適応行動」にも似ている…

私達は水のように周囲に合わせて変わるが、それは弱さではない…

それは、生きる為の智慧です。

水はまた記憶を運ぶ媒体でもある…

物理的な意味でも感覚的な意味でも…

ある音、ある香り、ある温度に触れた瞬間に…

あの「水の中」にいた安心感が蘇る事がある。

それは記憶ではなく感覚の中に眠っていた原始の記憶です。

言葉よりも先に感じた「存在してい良い」という確信…

それこそが、すべての癒しの源なのかも知れない…

水の子とは…

この世界に降り立った記憶の滴であり変容する精神の象徴である。

何処までも流れ、時に凍り、時に嵐となる…

けれど本質は変わらない――水は、水である事をやめない…

だから人間も、どんなに形を変え、役割を演じ、傷付いても

本質的な「命の水」を抱いた存在であることを忘れてはならない…

母の中の海を今も身体の奥に揺らしている…

そして誰かと出会い、また別れ、心が共鳴し、波が立ち、流れが生まれる…

人間とは水の子。。。

その一滴が、世界を創っている…

水は姿を変えながらも本質を失わない…

それはまるで環境や時間によって心を揺らす私達、人間そのもののようです。

水は自由でありながら受動的で器に合わせて形を変え、時には凍り、時には蒸発し、雲となって空を彷徨う…

この変容の性質は心理学で言う「適応性」に似ている。

環境ストレスに対して個人がどう反応するか――水は、それを身をもって示している。

心理学者カール・ロジャーズは「自己概念」という概念を説いた。

人は、自分がどうあるべきか、どう見られているか、そして実際の自分とのギャップに悩む。

水は、そんな自己のイメージに縛られない。

火にさらされれば蒸気となり寒さに包まれれば氷となる。

「ありのまま」であることに何の抵抗もない。

それはまるで、条件づけられていない肯定――“unconditional positive regard”の体現のようです。

科学的に見れば水は極めてユニークな物質である。

その分子構造はH₂O――水素2つと酸素1つ。

シンプルですが、その性質は驚くほど複雑です。

水素結合によって高い表面張力、比熱、そして不思議な「異常膨張」という性質を持つ。

4℃で最も密度が高く、それより温度が上下すれば膨らんでしまう。

これは、心の葛藤に似ていないだろうか?

冷たすぎても熱すぎても心は何処か膨張し落ち着きを失う。

最も「心地よい」状態は、どちらにも偏らぬ中庸の温度にある。

また、水は記憶を持つと一部の仮説では言われる。

科学的な根拠は未だ薄いが私達の心理もまた、水のように“記憶に染みこむ”ものではないか…

子供の頃に流れ込んだ言葉や感情は深層心理に沈殿し意識の底から人格を形作って行く。

川が石を削り、形を変えるように、言葉や経験は心という器を少しずつ彫刻して行く。

水はまた共鳴する…

音や振動に敏感で、その表面は微細な波紋を広げる。

人間関係もこれと同じ…

誰かの言葉ひとつが心に波を立てる。

その波が穏やかな湖面なのか嵐の海となるのかは自らの心の状態による。

水の子――それは変わり続けることを恐れない者。

しなやかに、けれど芯を失わず、傷ついても、また流れ出す。

固くならず、だが弱くもなく。

自分を変えられる者こそが真に「自分である」事を知っている。

私達人間もまた心の中に水を宿している。

泣く時に流れる涙は、その象徴です。

それは外に溢れる心の声であり内なる流れの証でもあります。

そして何より、水は「繋がる」

雫はやがて川になり海へと注ぎ、また空へ昇る…

人と人もまた個として生まれ、出会い、交わり、そしてまた離れて行く。

それでも何処かで見えない流れの中で繋がり続けている。

だからこそ水の子たる私達は自らの流れに耳を澄ませよう。

そこに映るのは誰かの顔でもあり、自分の影でもある。

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